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HOME > 仕事を知りたい >水産営業開発グループ 今尾 史義

企画営業系の先輩社員

回転寿司1ネタ1億皿!!寿司ネタひとつひとつに営業努力が隠されている。

水産事業本部 水産開発グループ 営業(寿司ネタ担当)2005年入社 水産科学研究所 修士課程 今尾 史義

現在の仕事内容と特長を教えてください

大手寿司チェーンへ寿司ネタを営業

入社後1年間は当社の関係会社の水産加工工場勤務、その後3年間魚卵担当の営業を経て、現在は寿司ネタの営業を任されています。お客様は、大手回転寿司チェーンや宅配専門寿司チェーンがメインです。各社のバイヤーさんにお会いして当社の商品を一種類でも多く導入するのが私の仕事です。

商品は具体的にはイカ、タコ、イクラ、貝類、穴子、サーモン、えびなどで、国内外の水産加工工場で寿司ネタの大きさにスライスして、パッキング及び冷凍したものをご提案しています。お客様によって、ネタの大きさ、重さ、カットする角度などが違います。またイクラなどは醤油につけこむ時間が各社違いますので、お客様のご要望に合わせた商品開発を行い、ご指定の場所まで納品します。

バイヤーさんは、寿司のプロですから、ネタに関しては非常に細かな要求が出されますし、価格にもシビアです。ただ、当社には24時間稼動の関係会社もあり、また海外の協力加工工場も多数ありますから、複雑なお客様の要求にも的確に応えられます。こうした、圧倒的な商品力の強さに支えられながら、日々の営業に取り組んでいます。

その仕事のやりがいとは?

回転寿司は、ひとネタごとにコンペがある

大手回転寿司チェーンの場合、毎年11月頃に、次の年の仕入れ業者を決めるコンペがあります。当社も含めて毎年5・6社が参加します。なんと、ひとネタごとにコンペがあるのです。

例えばイカならイカを、仕入れ業者各社が見本を持ち寄りお客様へプレゼンテーションします。お客様は味や品質、価格、供給体制を考慮して業者を決定します。次はイクラの業者選定、次は貝、次はサーモン……というように全てのネタでコンペが繰り返されます。非常にシビアな世界です。

我々から見ればひとネタでも決まれば、次の年1年分の注文がありますから大きなビジネスとなります。ですから真剣勝負です。私の提案によって取引アイテムと売上げが増えたときには、やりがいを感じます。
おかげさまで、現在取引アイテム数で、当社は上位にいます。ですが、突然、新規業者が参入してきてシェアを奪われることもありますから、油断大敵なんです。幅広いジャンルに目を向けて今のトレンドを知るなどの日々の努力やお客様とのコミニュケーションやフォローは怠らないようにしています。

仕事上自慢できることはなんですか。

持ち帰り寿司チェーンにイクラを提案!売り上げ5倍に!

某持ち帰り寿司チェーン店で11月にコンペがありました。そこでイクラを提案しました。実はこの数ヶ月前に当社がアラスカ、ロシアの高品質なサケを当社が大量に買付けたという情報があったので、チャンスだと思いその提案を行いました。イクラは年に一回、産卵のために河口へやってくる、この時期のサケからしか採れません。だから実に良いタイミングだったんです。

プレゼンテーションではイクラの味や品質はもちろんのこと、当社の集荷力についてアピールしました。例えば、お客様が来年使われる半年分のイクラの数量をすでに当社が確保できること、それによるコストメリット、また当社の魚卵事業は長年の実績があることなどについて何度も何度も訪問して、商談しました。お客様も、最初は「本当にそんなに大量に供給できるの?」と心配していましたが、自信たっぷりの私の態度に最後はご納得していただきました。

このイクラの新規導入は、お客様との取引額を5倍にも伸ばした当社のヒット商品となりました。これが最近の私の武勇伝ですし、お客様との信頼関係を結ぶことが出来た大きな出来事となりました。

仕事上、苦労したことは。

欠品の危機!?休日返上で工場を手伝う

某持ち帰り寿司チェーン店で採用された前述のイクラですが、絶対量は確保していたから問題なかったのですが、膨大過ぎて、当初試算していた一日の処理能力が、水産加工工場の1日の生産量をはるかに超えてしまったのです。これではお客様とお約束した期日までにお約束した納品数量が間に合いません!大ピンチになりました。。。。

あれほどお客様から「大丈夫か?」と念を押されていたのに……。
これにはさすがに慌てました。そこで急遽、お客様にお願いして、生産する水産加工会社を2社にする契約に切り替えていただき、私は休日返上で工場に入り、自ら作業を手伝いながら、なんとかお約束を守ることが出来ました。入社後1年間、水産加工工場にいた経験が、まさかこんなときに役立つとは夢にも思いませんでした(苦笑)

その後、このイクラは順調に供給されるようになりましたが、お客様を一瞬でも不安にさせてしまったことが、大きな反省点です。今はもちろん、このようなことがないよう2重、4重の生産のバックアップ体制をとっています。しかし、この件がきっかけでお客様との結びつきがより強固になった気がしています。

また、最近テレビで芸能人が回転寿司のネタベスト10を当てるという番組を放映していますが、あのような番組があるとその週だけ、注文数がいっきに激増し、在庫が足りなくなるということが発生しています。マスコミの影響力ってすごいですね。嬉しいことなのですが、予測がつけづらいので正直、苦労しています。(笑)

今後の目標や夢を教えてください。

新規開拓のため、毎日寿司を食べる?!

私は以前、魚卵の営業をしていたのでイクラや数の子に関しては熟練していますが、寿司ネタ営業になってからはイカを担当しています。今後の目標は、まずはこのイカを極めていきたいですね。一口にイカといっても真イカ、コウイカなど種類が豊富で奥が深いです。イカだけでも年間2000トンの取引がありますし、回転寿司に換算すると1億皿分の供給量です。このスケールの大きなビジネスのプロフェッショナルになることが当面の目標です。

さらに、私たち営業は新規の顧客開拓も担当していますから、まだまだ当社の寿司ネタが納品されていない量販店や、寿司チェーンに対して、当社自慢の商材をご提案していきたいですね!そのためにも、競合他社の動向や生活者の好みやトレンド、地球規模での環境の変化による海の状態(漁場情報)等・・・たくさん学ばなくてはいけません。が・・・食の基本は、美味しさです! 私は、毎日のように寿司を食べています。1日3食、寿司だったこともあります(笑)これも大切な仕事のうちです。 今以上に、国内だけではなく海外にも、もっともっと当社のこだわりぬいた、美味しい寿司ネタを広めていくのが、私の夢です。

普段のお仕事をのぞき見!


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