仕事を知りたい
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海外営業系の先輩社員

海外駐在員として赴任した8年間で日本の魅力を痛感。日本の食糧自給率向上に貢献したい!

海外事業促進部グループ 1996年入社 政治経済学部部 経済学科 井上 潤

入社の動機を教えてください

一日の大半を費やすなら、自分の好きな「食品」を仕事に

学生時代はスキューバダイビングにのめりこみ、その資金のためにイタリア料理店でアルバイトをする日々。当時から魚は見るのも食べるのも好きでした。起きている時間の大半を仕事に費やすわけですから、やはり自分の好きなことを仕事にしようと、食品会社を選びました。

とはいえ、新卒の就職活動は人生に一度きり。いろいろな業界を見たかったこともあって、全部で20社近くは受けたと思います。その中でも、水産、畜産、原料から加工品まで幅広い分野を網羅し、「商社」と「メーカー」両方の機能を持ち合わせているニチレイフレッシュに心惹かれました。

入社後は、幅広い魚種を扱いました。始めに配属された東京支社では、主にサバ、アジの販売を担当。特に鯖の一大加工地、銚子波崎地区には頻繁に出向いて、加工メーカーであるお客様から営業ノウハウや商品知識など、商売の「いろは」を指導していただきました。今もこの時代の営業活動が仕事の原点だと考えます。

1999年からは本社での仕入れ、買付けに従事。今まで扱っていたサバ、アジなどに加え、ししゃもや貝類などの新しい分野も扱うようになりました。ここで痛感したのは、供給量や市場の需給バランスを含め、魚種ごとに全く違った常識やストーリーが存在するのだということ。そこに面白さを感じましたね。

現在の仕事内容を教えてください

海外赴任経験を無事に、北米向け輸出販売業務を手掛ける

北米大陸向けに、日本産を中心とした幅広い水産物を販売しています、「寿司」という食文化が定着した北米は、日本にとっては売り手市場となる販売先です。また、北米産の原料の輸出も踏まえ、タイやベトナムへの市場調査をはじめ、北米、欧州、香港などの展示会へ積極的に出展しています。

こうした輸出販売業務の原点となるのが、8年間の海外赴任時代の経験です。

2003年から5年間、アムステルダム駐在員事務所に赴任していました。アムステルダムは、ノルウェーやアイスランドといった北米の魚場から仕入れる際の生産拠点です。鮭や魚卵、えびといった新しい魚種に触れることができて面白さも広がりました。

赴任当時、欧州の歴史や文化、風土、気質を肌で感じる様々な体験をする中で痛感したのが、日本の魅力。世界各国から、真面目さ、正直さ、洗練度などがリスペクトされているという事実に気づくと同時に、先人達が培ってきたこの財産を大切にしなければ、と思いました。海外に赴任したことで、日本への思いが強くなりましたね。

その後、アラスカの生産拠点となる北米、シアトルに異動。英語のぷれっしゃーにも少しずつ慣れ、現地生産者との信頼関係を築くことができました。

現在は、北欧や北米で培ったノウハウやネットワークを活かして、海外への販売業務全般を担当。商品紹介、価格交渉、検品、輸出手配、商品企画開発、プレゼンテーションまで。周囲の協力を得ながらも、基本的にはすべて一人で進めています。

その仕事のやりがいとは。

「塩筋子」生産量世界一で、自分の存在意義が認められた

印象的だった仕事や、思わず感動した瞬間はいくつかありますね。

まず、初めてノルウェーでサバの買付けをした時。最初のロットを積んだ冷凍コンテナの扉が閉まった瞬間「この貨物が日本に届くんだ!」と感激して、思わずウルウルしてしまったことを覚えています。

漁港で一度に200~300トンもの魚を水揚げする現場に立ち会う時は、今でも独特の緊張感がありますね。

海外赴任時代に一番嬉しかったのは、仕入れ担当として動いていたシアトルで塩筋子生産量世界一になったこと、儲かったとか、損をしたとかいう以前に、きちんと準備して動いた仕事が、軸がぶれずに結果を残し、周囲から自分自身の存在意義を認めてもらえた。やっぱり、快感ですね。

仕事をするうえで大切なことは何ですか。

自分の頭で考え、意見を形成、実行する。その積み重ねが重要。

総合力だと思います。

お客様のニーズや、適した産地の信頼できる生産者を発掘する情報収集能力、生産された商品をタイムリーにお届けするための調整や実行力、加えて市場環境や品質、外部要因等について自分なりの尺度を持ったうえでの企画力などですね。

そして総合力を磨く上で一番大切なのが、当事者意識です。何事も自分のこととして捉え、物事に取り組んでいく。最初から誰かに頼るのではなく、まず自分の頭で考え、自分なりの意見を形成し、実行してみる。その積み重ねがプロとしての意識や行動につながっていくのだと思っています。

仕事上の目標、夢を教えてください。

日本の将来のため、農林水産政策の一助になりたい

私は3~4年のサイクルで新しい仕事を任されてきました。常に刺激を得ながら、新しい気持ちで仕事に取り組むことができたのは、本当にラッキーでした。

これからは、関わってきた国内外の方々に恩返しがしたい。その第一歩が、日本のために役に立つこと。農林水産政策の一助になれたらと思っています。

まず、水産業を若い世代にとって魅力的な職業にしていくこと。そのために、欧米のように水産業を近代化し、働きやすい環境をつくることが大切です。もう一つは、農林水産業の活性化により、40%程度に留まっている食糧自給率を工場させること。私は現在携わっている輸出業務により、日本の水産品の生産量を引き上げ、その手助けをしていきたいと考えています。

普段のお仕事をのぞき見!



































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